「いらない!APEC」横浜民衆フォーラム実行委員会のブログです
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「いらない!APEC」横浜民衆フォーラムに参加しよう
この11月に横浜で開催される「APEC」って一体何でしょう?それはアジア太平洋地域の21の国や地域の非公式な会議にすぎません。しかし、G8やG20と同様に1989年以来、この会議で貿易や経済、安全保障などの方向性を決め実施してきました。
従来APECでは「貿易・投資の自由化」、「ビジネスの円滑化」、「人間の安全保障」、「経済・技術協力の活動」を目標としてきました。このたびのAPEC横浜において議長国日本は、①「成長戦略」、②「地域経済統合」、③「人間の安全保障」を掲げ、①では、APECがG20を補完する存在であるとして、均衡ある、あまねく広がる、「持続可能」な成長などを掲げ、特に、グリーンイノベーションの促進として、原子力発電を進めようとしています。
また②では2020年までにこの地域のFTA(FTA-AP)を構築することや投資や貿易の自由化を促進すること、またビジネス環境改善と称し、労働運動の抑圧などを図ろうとしています。さらには、③「人間の安全保障」を掲げ、感染症対策などと並んで、日米安保体制を軸として沖縄辺野古での新基地建設と沖縄-日本における米軍再編を通じてこの地域の軍事的結びつきの強化を進めようとしています。そして、大企業が規制を受けずに「自由」かつ「円滑」に行動し、儲けるために、それに支障をきたすものをテロ対策として、監視・弾圧しようとしています。
APECが掲げるこうした「成長」や「発展」が、本当にその地域に暮らす様々な人々、労働者、先住民、農民、女性、子どもたちなどの利益になるのでしょうか?
今年のAPECでは1994年に合意されたボゴール目標(「先進国・地域は2010年までに、途上国は2020年までに自由で開かれた貿易と投資を達成する」)の達成評価が行なわれるとともに、その先を見据えた新たなビジョンの提示が行なわれます。この「貿易・投資の自由化」が進めばアジア太平洋地域での弱肉強食の市場原理がまかり通ることになります。
現に米国のオバマ政権は人口増加と経済成長が顕著なアジアを有望な市場として、これまでになく大きな関心を寄せています。日本の民主党政権の「新成長戦略」は財界の支持を得て、APECを通して、日本がアジアにおいてリーダーシップを発揮し、なりふり構わず東アジアを含むアジア太平洋地域への積極的な経済進出を狙っています。
こうした事態が進むと、日本においては中小の製造業が成り立たなくなり、いっそう産業空洞化が進み、賃下げを含む労働条件の悪化、失業、不安定雇用の拡大など、下に向かって熾烈な争いが展開され、非正規労働の増加、野宿者の増加にも拍車がかかります。またアジア太平洋地域の労働市場においても、製造コストの削減圧力がかかり、企業が安い賃金労働者を求めて工場移転を繰り広げ、日本で起きている事態がアジア太平洋全域において展開されることが予想されます。
APECの「成長や発展」には「開発」がかならず伴います。これまでの「開発」ではダム建設、大規模輸出作物への転換などで地域社会を崩壊させ、住民の主食生産をないがしろにし、環境破壊をもたらすなどしてきました。そして今回、日本は官民一体となってまたこのたび「クリーンエネルギー」などと称してアジア各国への原子力発電の売り込みに躍起になっています。
これは放射性廃棄物の管理まで含めれば火力発電と大差ないCO2を排出し、温排水を海に日常的に垂れ流す原発を「地球温暖化対策に有効」という虚偽宣伝によって推進するものです。また被爆労働者を増加させ、その稼働は処理不可能な核のゴミを増加させ、環境悪化をもたらすばかりでなく、一旦事故が起きればこの地域での深刻な環境破壊を引き起こすなど、アジア太平洋のみならず、地球全体を環境破壊どころか、破滅への道に導くものです。
またAPECは財界からの提案を受けてFTA-AP(アジア太平洋自由貿易協定)構想を展望しています。すでに多くのFTAが締結され始めています。経済のグローバル化によって強い国の輸出志向型産業ばかりが繁栄してきました。弱い産業とくに農業は常にその犠牲となっています。日本の農業もその例外ではなく、各国とのFTAの締結、そしてFTA-AP構想の実現によって壊滅的な打撃を受けます。また、アジア太平洋域内各国の自然や文化に根ざした多様な家族経営農業は、多国籍アグリビジネスに駆逐されてしまうでしょう。
APECが目指している「成長」や「発展」とは、何なのか、どこを向いているのか、そして誰の利益になるのか、について、私たちは真剣に考えなければなりません。
私たちは11月13日から開催されるAPEC首脳会議にあわせて、こうした問題を深く掘り下げ、各国、各地域の人々とともにネットワークをつくり、私たちが望むアジア太平洋地域のあり方を考え、行動したいと思います。
2010年8月27日
この11月に横浜で開催される「APEC」って一体何でしょう?それはアジア太平洋地域の21の国や地域の非公式な会議にすぎません。しかし、G8やG20と同様に1989年以来、この会議で貿易や経済、安全保障などの方向性を決め実施してきました。
従来APECでは「貿易・投資の自由化」、「ビジネスの円滑化」、「人間の安全保障」、「経済・技術協力の活動」を目標としてきました。このたびのAPEC横浜において議長国日本は、①「成長戦略」、②「地域経済統合」、③「人間の安全保障」を掲げ、①では、APECがG20を補完する存在であるとして、均衡ある、あまねく広がる、「持続可能」な成長などを掲げ、特に、グリーンイノベーションの促進として、原子力発電を進めようとしています。
また②では2020年までにこの地域のFTA(FTA-AP)を構築することや投資や貿易の自由化を促進すること、またビジネス環境改善と称し、労働運動の抑圧などを図ろうとしています。さらには、③「人間の安全保障」を掲げ、感染症対策などと並んで、日米安保体制を軸として沖縄辺野古での新基地建設と沖縄-日本における米軍再編を通じてこの地域の軍事的結びつきの強化を進めようとしています。そして、大企業が規制を受けずに「自由」かつ「円滑」に行動し、儲けるために、それに支障をきたすものをテロ対策として、監視・弾圧しようとしています。
APECが掲げるこうした「成長」や「発展」が、本当にその地域に暮らす様々な人々、労働者、先住民、農民、女性、子どもたちなどの利益になるのでしょうか?
今年のAPECでは1994年に合意されたボゴール目標(「先進国・地域は2010年までに、途上国は2020年までに自由で開かれた貿易と投資を達成する」)の達成評価が行なわれるとともに、その先を見据えた新たなビジョンの提示が行なわれます。この「貿易・投資の自由化」が進めばアジア太平洋地域での弱肉強食の市場原理がまかり通ることになります。
現に米国のオバマ政権は人口増加と経済成長が顕著なアジアを有望な市場として、これまでになく大きな関心を寄せています。日本の民主党政権の「新成長戦略」は財界の支持を得て、APECを通して、日本がアジアにおいてリーダーシップを発揮し、なりふり構わず東アジアを含むアジア太平洋地域への積極的な経済進出を狙っています。
こうした事態が進むと、日本においては中小の製造業が成り立たなくなり、いっそう産業空洞化が進み、賃下げを含む労働条件の悪化、失業、不安定雇用の拡大など、下に向かって熾烈な争いが展開され、非正規労働の増加、野宿者の増加にも拍車がかかります。またアジア太平洋地域の労働市場においても、製造コストの削減圧力がかかり、企業が安い賃金労働者を求めて工場移転を繰り広げ、日本で起きている事態がアジア太平洋全域において展開されることが予想されます。
APECの「成長や発展」には「開発」がかならず伴います。これまでの「開発」ではダム建設、大規模輸出作物への転換などで地域社会を崩壊させ、住民の主食生産をないがしろにし、環境破壊をもたらすなどしてきました。そして今回、日本は官民一体となってまたこのたび「クリーンエネルギー」などと称してアジア各国への原子力発電の売り込みに躍起になっています。
これは放射性廃棄物の管理まで含めれば火力発電と大差ないCO2を排出し、温排水を海に日常的に垂れ流す原発を「地球温暖化対策に有効」という虚偽宣伝によって推進するものです。また被爆労働者を増加させ、その稼働は処理不可能な核のゴミを増加させ、環境悪化をもたらすばかりでなく、一旦事故が起きればこの地域での深刻な環境破壊を引き起こすなど、アジア太平洋のみならず、地球全体を環境破壊どころか、破滅への道に導くものです。
またAPECは財界からの提案を受けてFTA-AP(アジア太平洋自由貿易協定)構想を展望しています。すでに多くのFTAが締結され始めています。経済のグローバル化によって強い国の輸出志向型産業ばかりが繁栄してきました。弱い産業とくに農業は常にその犠牲となっています。日本の農業もその例外ではなく、各国とのFTAの締結、そしてFTA-AP構想の実現によって壊滅的な打撃を受けます。また、アジア太平洋域内各国の自然や文化に根ざした多様な家族経営農業は、多国籍アグリビジネスに駆逐されてしまうでしょう。
APECが目指している「成長」や「発展」とは、何なのか、どこを向いているのか、そして誰の利益になるのか、について、私たちは真剣に考えなければなりません。
私たちは11月13日から開催されるAPEC首脳会議にあわせて、こうした問題を深く掘り下げ、各国、各地域の人々とともにネットワークをつくり、私たちが望むアジア太平洋地域のあり方を考え、行動したいと思います。
「アジア太平洋の人々のくらしを一部の人間だけで決めるな!」
「いらない!APEC」横浜民衆フォーラム 実行委員会
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